渡辺麻友さんは「私には友だちが少ない」ということをインタビューなどで口にすることがあります。
たしかに今もAKB48の中心メンバーとして頑張っている柏木由紀さんとは仲良しですが、それ以外の人と頻繁に接しているという姿はあまり見かけません。

えてして「友だちが少ない」=よくないことと見られがちです。

この記事では、「友だちが少ない」ことは、表現者やリーダーにとってはだがそれがいい! ということを書きとめておきたいと思います。何しろこのブログも「友だちいない研究所」というくらいですから、一つのポジショントークとして読み捨てていただければ幸いです。

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渡辺麻友さんのパーソナリティについて

渡辺麻友さんはミュージカル『アメリ』のパンフレットでこう語っています。
アメリはもう「共感しかない」。自分も昔からコミュニケーション能力は低いし、不器用だし、ひとりでいることを好み、周囲に馴染む難しさや生き辛さを感じていて・・・。
こうした性格が時にはアイドルを続けるうえで一つのハードルとなり、グループ内で孤立しているのではと見る向きもありました。

とくに女性は何をするにもグループ行動になりやすく、そのことが人間関係の難しさとなっているのは否定しがたいでしょう(私は女性の多い職場で働いているので分かります)。

しかしこのひとりでいることを好む性格が彼女独特のものの考え方、行動パターンとして結実し、「ストイック」という評価を獲得したのもまた事実です。

私は先日の記事
にて、成功の秘訣は「やってみること」ということを書きました。
その際にはやはり継続してなにかに取り組むことが必須になりますから、ストイックさというのも成功のための必要条件のひとつなのかもしれません。

友だちを必要としない性格の人もいる

メンタリスト・DaiGoさんはこう語ります。

(追求型の目標を持つ人は)より大きな人生の目的を達成することを目標に持っているので、ただ友達と遊んだりコミュニケーションを取っているというだけではそこから幸せを感じられなくなるわけです。それどころか、人間関係も面倒に感じてしまいます。

友達が多すぎると人間関係を維持することに自分が人生の目的を達成するための大切な時間やリソースを阻害される可能性があります。ですから、自分の目標を追求しても人間関係が壊れないような良い友達、もしくは本当に厳選された頻繁に会わなくてもいいような友達以外は基本的には邪魔になってしまうということです。
(https://daigoblog.jp/intelligence-friends/より)

私なりに考えると、「表現者」や「リーダー」という立場にある人は、極力孤独であったほうがいいのではという気がしています。

たとえば宮沢賢治は、「告別」という詩を残しています。
みんなが町で暮らしたり
一日あそんでゐるときに
おまへはひとりであの石原の草を刈る
そのさびしさでおまへは音をつくるのだ
多くの侮辱や窮乏の
それらを噛んで歌ふのだ
もしも楽器がなかったら
いゝかおまへはおれの弟子なのだ
ちからのかぎり
そらいっぱいの
光でできたパイプオルガンを弾くがいゝ

さびしささえ力とし、自分の表現に転換せよと教え子=「おまへ」に語りかけています。
みんなと和気あいあいとしているとだめだ、ひとりの寂しさに耐えて自分を磨けと説いているのです。
ここまではっきりと孤独を肯定している文章にはなかなかめぐりあうことがないでしょう。

ビル・クリントン元米大統領は自伝『マイライフ』で、オックスフォード大学に留学していたときのことをこう書いています。

(わたしは)孤独な読書を楽しみ、特にカール・サンドバーグの『人々よ』の一節には感動した。

たびたび一人で過ごし自身を悟れと告げよ
そして何より自身に嘘をつくなと告げよ

強くあれば孤独は創意に富むのだと告げよ
最後の決断は静かな部屋で下すものなのだ
(中略)

わたしは大統領時代、懸命にスケジュールをやりくりして、一日に二、三時間程度ひとりになって考えたり、思いを巡らせたり、計画したり、何もしなかったりする時間を作った。

彼は90年代にアメリカを未曾有の繁栄に導きましたが、その政策の陰にはこうした孤独の時間があったことはもっと知られていい事実だと思います。

これらはほんのわずかな例にすぎませんが、表現者として斬新な世界観を切り拓いたり、リーダーとして瀬戸際の選択を下すための前提条件には「一人の時間」が必要なのではと思えます。

齋藤孝さんの本『孤独のチカラ』という本では、孤独こそが人生を生きるほんとうの力になると繰り返し語られています。
生け花もまた、見ていいなと思う作品には、凛とした風情がある。花が孤独に、それこそ自分の世界をもってすっくと立っている。それは花を通して、生けた人の精神の強さを感じるからだ。
このくだりからは孤独というものがどれだけ人を強くするかが生け花に例えて端的に表現されていますが、「凛とした風情」という言葉にはどうしても「誰か」のイメージが私の頭に浮かびます・・・。

おわりに

私は大学のとき、英語の授業でグループワークをやれと言われたものの、友だちがいなくて一人でグループワークをやったことがあります(笑)。

ここまで一人ぼっちになる必要はまったくありませんが、「孤独」こそがその人のパーソナリティの根幹を強くするはず。
渡辺麻友さんも、2020年も女優業にますます力を入れるでしょう。
忙しくなると思いますが、ひとりの時間を大切にして自分なりの表現を追い求めてほしいと強く思いました。

最近では渡辺麻友さんの番組出演などの情報を目にすることが減り、寂しい限りですがおそらく何かの撮影にかかりっきりになっているのでは・・・、と考えています。情報解禁の日が来ることを待ち望んでいます・・・。


追記:渡辺麻友さんはご存知のとおり2020年6月1日をもって芸能界を引退しました。残念でなりませんが、彼女のこれからの幸せを祈ります。