Googleの音声入力や音声検索は便利なのでとても助かっています。
この機能は、再生中のCDを聴かせるとなんの曲なのか識別する能力もあるんです。
でもどれくらい有能なのか? 調べてみました。
Googleは音楽を判定できるのか? スマホに聴かせて検証してみた
まずはベートーヴェンの『交響曲第9番』を聴かせると・・・。なんと! 正確に識別しました。私が聴かせたのは第3楽章。有名な「歓喜の主題」が登場する前の楽章で、ものすごく静かな箇所。数秒間聴かせただけなのに特定に成功しています。
ただし、ベートーヴェンの曲ではなく指揮者トスカニーニの曲だということにされてしまいました。
J-POPはどうでしょうか?
私がいたく応援している渡辺麻友さんの曲を聴かせると・・・。
見事に的中! 賢いですね!
おそらく、ネット上に上がっている音声データ(とくにGoogle傘下のYouTubeデータ)との照合で答えを探しているのだと思います。
ではYouTubeにないであろうデータを聴かせるとどうなるのでしょう?
バッハの『無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ』より「シャコンヌ」をヴァイオリニスト・川畠成道さんの演奏(2018年録音)で聴かせると・・・?
案の定、曲は的中。しかし演奏者は全然違いました。
では、川畠成道さんの師匠である江藤俊哉さんの同じ曲を聴かせると・・・?
やはり曲は的中、しかしチョン・キョンファさん(この方もヴァイオリニスト)の演奏だということになりました。
ではそのチョン・キョンファさんの同じ曲を聴かせるとどうなるのでしょう?
結果は・・・。
正解。でも私が聴かせたのは1974年録音盤でした。
では誰も知らないであろう曲を聴かせるとどうなるのでしょう?
新垣隆さんの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」。2015年発表の作品です。
おっと、的中! しかし演奏者である川畠成道さんの曲だということにされてしまいました。
最後に、限定版のCD音源(つまりもう一般には流通していない)を聴かせるとどうなるか試してみました。
aikoさんの「桜の時」より「アイツを振り向かせる方法」。
結果はいかに?
近い一致が見つかりませんでした。
aikoさんの声を聴いたことがある人ならば、だれもが「これはaikoだ」と分かるはず。
それくらい特徴のある声をしているaikoさん。
その声をGoogleが理解できなかったということは、やはり見えないところで何らかのデータと照合したうえで答えを出しているのだと推測されます。
人間らしい判断なら、「aikoの何か」という答えでもOKですが、そこはコンピュータのやること、あいまいな判断ができないのが弱点でしょうか。
おわりに
スマホに音楽を聴かせると大体正確に特定できるGoogle。
今回は演奏者の判定が難しいクラシックで試してみましたが、おそらくビートルズやミスチルなどならばほぼ正確に言い当てることができるのではないかと思います。
いずれもっともっと高性能になり、知らないうちに通話音声からデータを収集されて「これはあなたの父の声ですね」なんて勝手に特定するようになるかも・・・。
AIの進歩は私たちの暮らしを知らないうちに少しずつ変えていく、そんな気がします。
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