世界三大バレエコンクールのひとつであるバルナ国際コンクールにて高森美結さんがシニア女子部門で3位の銅賞を受賞しました。
あわせてジュニア部門の五島温大さん、井関エレナさん、大森一樹さんが入賞。

今回は34の国から149名がエントリー。
内訳は、26歳までエントリー可のシニアグループ90名。15〜19歳のジュニアグループ59名。

その厳しい競争を見事に勝ち抜きました。
近年では日本人のバレエ部門での躍進が目立ち、誇らしい限りです。

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高森美結さん経歴は?

高森美結さんは神戸市出身。Magyar Táncművészeti Egyetem(ハンガリアン・ダンス・アカデミー)を経てハンガリー国立バレエ団に入団が決定している模様です。ご本人のインスタグラムでは、厳しい練習の合間の風景も投稿されています。

わたしが調べた限りでは、以上が高森さんの経歴のうち公開されているもののようです。

バルナ国際コンクールとは

バルナ国際は2年に1度開かれ、28回目の今年は世界各国から120人以上が出場。1964年に始まり、世界の主要コンクールで最も長い歴史がある。過去には森下洋子さんやシルヴィ・ギエムさんも受賞し、高い権威を誇る。野外で演技し、最終審査までにクラシック、コンテンポラリー両種目の計8曲を踊る過酷さも知られる。
朝日新聞記事より)

モスクワ国際バレエコンクール、ジャクソン国際コンクールとあわせて世界三大バレエコンクールの一つとみなされています。
このバルナという街は黒海に面しており、保養地としても知られています。

コンクールと世界選手権の違いは

勘違いされがちですが、ピアノやヴァイオリン、声楽やバレエなどのコンクールと、サッカーのワールドカップやフィギュアスケートの世界選手権とは意義が異なります。

前者の場合、今後プロになることが視界に入ってきた、主に10代~20代の学生が参加します。
上位入賞が叶えば、様々な興行に招かれ、表現の場が(しばらくの間は)設けられます。

その後どうなるかは本人次第。有名なコンクールで一位を受賞したのに、その後名前を聞かなくなるということも十分にありえます。
何千円かのチケットを赤の他人に買っていただき、技能を披露し、満足してもらえなければ劇場は閑古鳥、そこでキャリアは終了。

年功序列、終身雇用など一切ない世界で、この道何十年というキャリアの舞台人がいかに努力を積み重ねているか、ちょっと想像もつかないですよね。

「〇〇さん、〇〇コンクールで世界一」という見出しが新聞に踊ったら・・・。ちょっと煽り気味なタイトルであることがお分かりいただけるでしょうか。

後者の場合は、世界の第一線で活躍している選手たちを集めて、文字通り世界王者の座を競い合うものです。サッカーワールドカップが世界的に盛り上がるのは、ファン層の厚みもさることながら、その競技レベルがまさにワールドクラスだからだというのも理由でしょう。

今回のバルナ国際コンクールで入賞された表現者の皆様も豊かな才を生かして、今後も様々な場で羽ばたかれますよう、ますますのご活躍をお祈りいたします。

追記:記事文中に誤記がありました。お詫びして訂正いたします。