2018年7月28日、フィギュアスケートのアイスショー、「ザ・アイス」が大阪で開催されました。

「ザ・アイス」では2018年2月の平昌五輪女子金メダルのアリーナ・ザギトワ選手が新SP(ショートプログラム)で「オペラ座の怪人」を初披露したと伝えられています。

かつて振付師、グレイヘンガウス氏がSNSにオペラ座の怪人のポーズをした写真を投稿し、海外のファンからはその選曲センスを素晴らしいと称賛されていました。

(画像:グレイヘンガウス氏インスタグラムより)

ザギトワ選手、満を持してここ日本でオペラ座の怪人を初めて披露しました。

ザギトワ選手はリラックマや日本食が好きだということが知られており、秋田犬を贈呈されるなど親日家でもあります。彼女にとって、日本でオペラ座の怪人を披露することに何かしらの思い入れがあったことは想像にかたくありません。

このブログの管理人は東京に住んでいるので、「ザ・アイス」を見ることができませんでしたが、普段のザギトワ選手の演技から察するにジャンプを多く取り入れた華麗な内容になっているのではないでしょうか。

羽生結弦選手を始めとして、色々な選手が「オペラ座の怪人」を選曲しています。
その流れにザギトワ選手も加わったということで、スケートを見る楽しみがまた増えましたね。

「オペラ座の怪人」あらすじ

19世紀末、パリのオペラ座の地下深く。ここには「オペラ座の怪人」(ファントム)が住んでいました。彼はオペラ座の歌手、クリスティーヌに憧れつつも密かに見守り、彼女がプリマドンナとなれるよう、気づかれぬように様々な手ほどきを行っていました。

誰かが導いてくれているとは思いながらも、それがファントムだとはほとんど気づいていないクリスティーヌ。
その彼女はある日、オペラのスター歌手としてついに大抜擢されます。

ところがこのことをきっかに哀しい恋の歯車がきしみ始め・・・。

この作品は劇団四季が主要レパートリーとしており、また映画化もされていることからご覧になった方も多いでしょう。
原作はフランスの作家、ガストン・ルルーが1909年に発表した小説です。
ミュージカルや映画はこの小説を若干アレンジして製作されています。

「オペラ座の怪人」で有名なナンバーは?

すべてを上演すると2時間くらいかかる作品ですが、有名なナンバーは次のとおりです。
フィギュアスケートで用いられているメロディは、これらをうまく編曲したものです。

1.序曲


2.Think of me



3. Angel of Music


4. The Music of the Night


5. All I ask of you


以上5曲は全二幕のうち、すべて第一幕に登場します。
これらがオペラ座の怪人のいわば「ききどころ」となります。

引用させて頂いた動画は、2004年に公開されたシュマッカー監督、ジェラルド・バトラー、エミー・ロッサム主演による映画版です。(管理人は4回くらい映画館に通いました)

もちろん役者さんによって歌い方や声質が異なりますし、演出家によって細かい所がいろいろ異なっていますから、そうした違いを比べるのも楽しみの一つと言えるでしょう。


他のスケート選手の「オペラ座の怪人」はどんな雰囲気?

主だった選手の動画をまとめました。

高橋大輔選手


羽生結弦選手



どの選手もそれぞれの持ち味を活かした華麗な演技です。地デジになってはや数年。きれいな画質で演技が楽しめるのはありがたいことです。

フィギュアスケートで使われる作品の出典は有名なオペラやミュージカル、バレエであることが多いです。一度原作などに目を通しておくと、楽しみ方も広がってくると思います。

ちなみに私はヴァイオリンを弾いていますが、先生から曲を渡されるたびに作曲家の生涯や作品成立の背景を調べるようにしています。
ただ弾くのと、作品のことを調べたうえで弾くのとでは細かい表現を磨くときの心構えが変わってきて、結果的に演奏の説得力が違ってきます・・・。


以下、ご参考までにロンドン公演版、映画版、原作のリンクを貼っておきます。

オペラ座の怪人 25 周年記念公演 IN ロンドン

オペラ座の怪人 通常版 [DVD]

オペラ座の怪人 (角川文庫)


2018年10月1日追記:本記事について浅田真央選手の動画は正しくは「鐘」ではないかとのご指摘を頂戴しました。改めて確認しましたところ、本記事に誤記があったことが判明いたしましたので、お詫びして訂正させていただきます。また、本記事に対してコメントを寄せて下さった方がどなたか分かりかねましたので、この追記をもってお礼に代えさせていただきます。
貴重な知見をお寄せくださり、誠にありがとうございました。


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