招聘元のHPによると、ギトリスは次のようなメッセージを送っています。
日本の皆様へ
7月に予定していた来日公演で皆様にお会いできずさみしく思っております。
人生とはそのようなものです-時にはかなわぬこともあるのです。
しかし、私の日本への愛情、日本のお客様への愛情はいつも絶えることなく、私は何度でも日本に来ます。また会いましょう。
2018年7月10日
パリの自宅にて
イヴリー・ギトリス
ギトリスは1922年生まれの95歳にして現役ヴァイオリニスト。高齢にもかかわらず世界各地で演奏活動を今も続けています。親日家としても知られており、東日本大震災の際には多くの外国の演奏家たちが日本公演を中止するなか、「だからこそ私は日本を訪れる」と2011年6月に来日。東京と名古屋で演奏会を開催し、その後石巻市の避難所まで慰問演奏に訪れています。
ギトリスの名演奏を動画で味わう
浜辺の歌
背景に写っている写真は奇跡の一本松です。2012年3月11日、陸前高田震災追悼式典に彼の姿がありました。
ロンドンデリーの歌
ダニー・ボーイとしても知られる名曲をクライスラー(20世紀前半に活躍したヴァイオリニスト)が編曲したもの。ギトリスは懐かしいメロディを情緒纏綿と歌い上げています。
G線上のアリア
バッハの「管弦楽組曲第3番」よりアリア(ウィルヘルミ編曲)。
この曲は偉い人が亡くなった時や大災害、大規模テロの後の追悼式などでもよく演奏されます。
ギトリスの演奏スタイル
お聴き頂いてお分かりのように、彼の演奏スタイルは明らかに21世紀のものではなく、流行から背を向けています。今どきのヴァイオリニストで彼のように演奏する人はまず誰一人としていません。特徴的なアクセントの付け方やポルタメント(音のずり上げ)など、著しく19世紀的な演奏スタイルです。それでも彼が根強い人気を誇るのは、たとえ時代の流れに沿っていなくても自らのスタイルを確立しており、しかもそれが説得力に満ちているからに他なりません。
来日は2018年9月に延期となってしまいましたが、友だちいないマンはしっかりと待ちたいと思います。

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