渡辺麻友さんが残してくれたコンテンツの見直しを続けてたどり着いた『戦う! 書店ガール』の第4話。
この回では、一人でできること、集団でできることの違いが表現され、渡辺麻友さん自身の性格とも相まって興味深いものがありました。

世の中には人付き合いに消極的な人もいる

そもそも渡辺麻友さん自身は、「真面目な人が損をするのがAKB」という発言からにじみ出るように、集団に属することから生じる、ある種の抵抗感・違和感を感じていたことがうかがわれます。

同じグループのメンバー同士での食事会などの集いにもあまり顔を出すことがなかったという話を耳にすることもあり、アイドル時代にスキャンダルを起こすことがなかったのもストイックな人となりであったことはもちろんのこと、そこには人付き合いへの消極性がアイドルという職業を続けていくうえではプラスに作用したものと考えられます。

私自身もブログのタイトルに「友だちいない研究所」という名前を与え、ツイッターのアカウント名も「ぼっち」としているくらいですから人と交流することにあまり楽しさを感じないタイプです。
そのことに昔は後ろめたさを感じることもありましたが、数年前に「友人の必要性を感じない『ソリタリー』という性格の人が社会には一定数いる」ということを知ってからはどうとも思わなくなりましたが・・・。

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一人でできること、集団でできること

第4話は、このドラマの公式サイトによると、こどもの日のイベントとして
編集者の小幡(大東駿介)のアドバイスをもとに、亜紀はアニメ化もされている人気コミックの朗読会を提案。読み手にはアニメの声優たちを呼びたいと考える。しかし、あまりに無謀な企画にほかの書店員たちは猛反発。亜紀は、そんな同僚を「やる気がない!」と切り捨て、「ひとりでやります!」と宣言し奔走するが、結局、山積みの課題を前に頭を抱えてしまう。

(『戦う! 書店ガール』公式サイトより)
という、自信過剰のお嬢様が自分の限界に突き当たり自滅するという身も蓋もないもの。

結局は亜紀が同僚に頭を下げ、ペガサス書房吉祥寺店総出でイベントを盛り上げるという筋書きになっています。

ドラマの展開としては「一人でできることには限界があるが、みんなで力を合わせて頑張れば壁を乗り越えられる」という流れになっています。

もちろん一人=孤独が悪いわけではなく、現にスティーブ・ジョブズのインスピレーションの源は孤独にあったと言われています。ただしiPhoneのような商品を実際に商品化し流通経路に乗せ、店頭で販売するには大勢の力も必要であったわけですから、孤独はアートと結びつき、集団は労働と結びつくということになるでしょうか。

現に第4話に見るこどもの日のイベントも書店全体で話し合って決めようということになっていた場合、朗読会はリスキーだからもっと無難なものにしようという結論になっていたはずです(話し合いの結果、平凡な成果物ばかりが生み出される式のお話は社会人経験のある方なら説明は不要と思います)。

渡辺麻友さんの場合は、つねにどことなく人を寄せ付けないというか孤独を感じさせるところがあり、一方でアイドル時代には柏木由紀さんに見守られていたため人間関係的にはうまくバランスが取れていたものと思われます。

女優業を本格的に開始し、「まゆゆきりん」ではなく一人で道を切り拓くことになったとき彼女はどのような足跡を平成~令和の時代に残すのか、私自身も一ファンとしてしっかりと見届け、また支えなくては・・・。そう思っていた矢先の、健康上の理由による引退発表には胸が痛みました。
せめて彼女の姿を私はどう受け止めたのか、残されたコンテンツの感想を書きとめることで記録として留めておきたいと考えています。
引き続き『戦う! 書店ガール』の見直しを進めてまいります。