私の住む街、東京都多摩地方某市でも、5月下旬から特別定額給付金の申請が始まりました。

・・・私はとくに必要を感じなかったのと、将来世代の負担になるだけだと思い、申請書をほったらかしにしていました。

(申請期限は8月末までだし、まあ欲しくなったらあとで申請すればいいだろう。)

そう思っていたのです。

で、机の上にず~っと放置。

ところがこれが精神衛生上よろしくありませんでした。

10万円もらえるというのが気になり、気がついたら机の上をチラチラ見てしまうのでした。

本を読みながら、ヴァイオリンを弾きながら、つい封筒をチラ見。










集中できねえ!!






ついには「こんなもの、むしろない方が幸せだ!!」と思い、申請書を破いてゴミ箱へ。7月上旬のことでした。

すると・・・。

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特別定額給付金の申請書が蘇った! でも申請しない!!

8月1日、ポストがカタンと音を立てました。どうやら何か届いたようです。

(どうせDMか何かだろう)

と思ってチェックすると・・・。

・・・市特別定額給付金給付金申請のご案内

日頃より、・・・市政にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
特別定額給付金につきましては、給付対象世帯の世帯主様あてに、5月26日より順次「特別定額給付金申請書」を送付しておりますが、7月27日時点で申請の確認が取れませんでしたので、再度「特別定額給付金申請書」を送付いたします。

期限までに申請がなかった場合は、特別定額給付金を受給することができませんので、ご注意ください。

【申請期限】令和2年8月31日(月)まで<<消印有効>>

ご丁寧に、申請書がもう一度送られてきたのです。
律儀だな~と思いつつも、若干イラッとしました・・・。

「申請すれば・・・、申請すれば・・・、10万くれるか?」

「ああ~ 約束するよ~~~~~~~~~っ 早く出せ」




「だが断る」




「ナニッ!!」
「このぼっちが最も好きな事のひとつは金をやると言ってくるやつに「NO」と断ってやる事だ」

岸辺露伴ならこう言ったでしょう。



正直、私自身は新型コロナウイルスの件で収入が下がったわけでもなく、生活に困っているわけでもなく、またこの騒動の前後で働き方は何一つ変わったわけではありません。

もともと友だちも家族もおらず、何年も前から休みの日はヴァイオリンの練習とジョギングだけで夜になってしまう生活サイクルだったので、出かけることもなく、「ステイホームだなんて今更何を」という気がしていました。人と食事をするのも年に3回あれば多い方です。

こう考えると、そもそも私のような人物は特別定額給付金で支援されるべきではないのです。

たしかに10万円もらうだけもらって、どこかに寄付をするというのもアリですが、いざ振込をする段になって「やっぱり3万円は自分のために使おうかな」とかケチくさいことを思いついて、「何に使おうか」「あのヴァイオリンの弦なら3セットは買えるかな」「いや弦じゃなくても」と余計なアイデアが頭の中を無限ループすることは目に見えていました。

そんなせこいことを考えるくらいなら、10万円なんてない方がマシだ!!


・・・というわけで、もう一度私は申請書を破いて捨ててしまいました・・・。

たぶんもう申請書が送られてくることはないでしょう。
これで少しでも将来世代の負担が減らせることを切に願います。