苦手な数学Bを攻略しなきゃと思って教科書持ってファミレス「マユーズ」に行ったら・・・。

世界一可愛いウェイトレスがいたんです!

で、コーラ頼むわけですよ、コーラ。

普通どこのファミレスもコーラじゃなくてドリンクバーってメニューに書いてあるんですけど、ボクは何を飲むのかウェイトレスさんにはっきり言いたくて、コーラって言っちゃいますね。

で、おかわりするときも自分でドリンクバーに行けばいいんですけど、ついウェイトレスさんに話しかけたくて、「おかわり下さい」。

え、ご自由にどうぞ? 冷たいな、きっと彼氏がいるんだ・・・。

いやいや落ち込んでちゃだめだ、弱気な自分もっと頑張れ! 下手でもいいから自分の気持ちを伝えるんだ! さあ吹き鳴らそうこのラッパ、勇気を出してレッツゴー!!

・・・的な世界観の「ラッパ練習中」。渡辺麻友さんのシングル曲でもひときわ勢いがあります。
惜しまれつつも引退してしまった彼女ではありますが、残してくれたコンテンツをこうして一つ一つ鑑賞したり、自分なりに考えを文章としてまとめるのは楽しいひと時です。

trumpet


「ラッパ練習中」はなぜ「ラッパ」なのか

金管楽器は他にもホルンとか、チューバとか、ユーフォニアムなど、いろいろあります。
でも「進軍ラッパ」という言葉があるように、ここはやはり若さとか勢いをニュアンスで表現できる「ラッパ」以外にはありえないのです。トランペットと書いても上品すぎていけません。(歌詞の文字数にもはまりませんしね。)

いつもは「ラブラドール・レトリバー」のようにどことなく品の漂う曲が多い渡辺麻友さん。
そのなかで「ラッパ練習中」はやや異色の立ち位置といえる一曲になっています。

ブラスを吹き鳴らして、自分だけの音を出そう!

ウェイトレスに声をかけたくてたまらない「僕」。
勇気をふるって立ち上がり、自分のブラスの音を出そうとします。「下手だってきっと伝わるはず」。
いつか来るその日のために、彼はラッパを練習します。

この光景を歌やダンスの練習に励むアイドルの姿と重ねるとどうでしょうか?

一般の女の子が、アイドルになるために勇気を出してオーディションに応募し、技術的には未完成でも全力を振り絞って舞台でお客さんにパフォーマンスを届けようとする姿。
たとえ多少のキズがあったとしても、彼女たちが伝えたいことは私たちの心にたしかに届きます。
稚拙さゆえに馬鹿にされるリスクを背負ってでも、舞台に立って初めて成果に結びつくことの確かな証です。

逆に準備ばかりしていると、本番なしの人生になってしまいます。

言い方を変えると、荒削りであっても見切り発車を承知でも失敗を恐れずリスクに立ち向かうだけの「志」「情熱」がなければ、人を動かすことはできないようです。これは私なりに渡辺麻友さんを始めとする幾人かのアイドルと呼ばれる人たちを見てきて得るに至った実感でもあります。

さて、夏の恋は実らないと知っている「僕」はこの後ここじゃないファミレスで(コーラではなく)お茶に誘うことはできたのでしょうか・・・?

秋元康さんの歌詞に出てくる「僕」はポニーテールを追いかけたりバスを追いかけたり、何かにつけて走りがちですが、「ラッパ練習中」の「僕」がどうなったのかははっきりと書かれていません。
たぶんウェイトレスの後ろ姿を追いかけていることでしょう・・・?