ヴァイオリンの有名なエチュード、クロイツェル。その第12番を練習するときに先生に言われたことがあったので、備忘録としてメモしておきます。

kreutzer12
(画像:IMSLPより)

Allegro Moderatoという速度指示

当然のことながら最初はゆっくり弾くこと。
これも当たり前の話ながら、音程を正確に捉えなくては意味がない。
例えばの話だが出だしがラドミである。
同じように3小節目もレファラという出だしである。

この3つの音を聴いてみればわかるように短調であるから、ドやファの音階が上ずっていると短調らしさが消滅してしまうわけである。だからこそ音程には十分注意しなくてはならない。(口を酸っぱくして言われました!)

2小節目の最後のほうで4の指をかなり伸ばさなくてはならなくなる。
ここも音程に注意すべきである。

メロディを弾くように美しい音で

私が持っている版にはこう書かれています。
初め二小節を何回も練習し、音程が正確にとれるようになって、弓の先三分の一位を使って大胆にクレッシェンドで弾く練習をしなさい。最初と最後の二分音ははっきり音を出すのです。
とはいえこれも音程が安定してこその話である。
4小節目にはかなり高い音が出てくる。知っての通り、ヴァイオリンは高い音のほうへゆけばゆくほど、指と指の感覚が狭まってくる。そのことを念頭に正確な音程を維持しながら、メロディアスに仕上げるものである。

・・・大体こんなことを先生に言われました。
私はまだまだクロイツェル12番の練習をスタートさせたばかり。
これをきれいに弾けるのは一体いつの日のことになるのでしょう・・・?

クロイツェルには模範演奏のCDもある

一応クロイツェルや、もう一段階高度なローデには模範演奏を収めたCDがあります。

私が持っているのはこちら。



アマゾンの解説にはこう書かれています。

最近、少しずつ人気が復興してきたベルサイユ生まれの作曲家クロイツァー。彼はフランスのヴァイオリン奏者、教師として当時一世を風靡しました。13歳の時に最初のヴァイオリン協奏曲を書き絶賛され、その名声が一生が続いたという稀有な人です。この40の奇想曲はヴァイオリン習熟のために役立つプログラムとして知られるもの。もちろん音楽的にも優れています。バロック・ヴァイオリンの名手ヴァルフィッシュの明晰な演奏です。
快刀乱麻を断つような演奏で、アマチュアの自分には参考になるのか? は別として、練習曲でありながらもクロイツェルが高い音楽性を秘めていることをはっきりと示している好演奏です。

島根恵さんのCDは簡単に手に入り、かつ練習の手引きが詳しく書かれている、受験生にとっての「赤本」のようなものでしょうか。



ヴァイオリン学習者にとってもっとも重要なエチュードの全曲録音。音楽教育活動に情熱を注ぎ、様々なエチュード集のCD録音でも定評ある島根恵の演奏は、1曲1曲に設定された習得目標をふさわしい技術と音楽性によって的確に表現している。ヴァイオリン奏法としてもっとも理想的な、美しく輝く音色は、単なる模範演奏を超えた音楽的な魅力として学習者の指標となるだろう。ブックレットには学習者に向けた全曲の演奏アドヴァイスを収録。指導経験豊富な島根自身による、推敲を重ねたアドヴァイスは本人の演奏と相まって学習者にとってかけがえのない指針となるだろう。
(以上もアマゾンの解説文より)

アマゾンや楽天で手に入らない場合でも、お住まいの街の図書館などで収蔵されているかもしれません。(マニアックすぎて図書館でも購入していないかも・・・。)

基本的なことを大切にしつつ、こういう模範演奏をまずはマネするところから初めてみて、何百回とさらっていくしかないですね・・・。
ああ、ヴァイオリンの練習は本当に肩が凝ります・・・。