2020年4月から始まるはずだった大学の授業期間がコロナウイルス感染への対応ということで延期のニュースが。

早稲田大学では総長名でこのような発表を。
現在、世界中で蔓延している新型コロナウィルス感染に対応するため、すでにご案内の通り、早稲田大学では、4月1日・2日に予定しておりました入学式を中止することにいたしました。さらに、今年度の授業の開始も、予定していた4月6日(月)を早くとも4月20日(月)以降の開始になるよう、延期することにいたしました。
(https://www.waseda.jp/top/news/68621より)

この記事を作成しているのは2020年3月11日ですが、同じようなスケジュールを採用する大学が増えてくるものと思われます。

そこで不安になるのが新入生。
高校の学びとガラッと変わるのが大学ですが、どういう勉強をすればいいのか。
事前に何をやっておけば後で助かるのか。不安な気持ちの方もいらっしゃることと思います。
私は普段大学入試関連の仕事をしていて受験生と接することもありますが、自分なりの見解を書き留めておきたいと思います。

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入学前にやっておけば助かる勉強。とりあえず英語。

どの学部学科に入学するにせよ、英語をやっていて損する人はいません。
高校卒業程度の英語力は、英検で言うなら2級程度に相当します。

日本英語検定協会のサイトでは2級についてこういう解説を掲げています。
医療やテクノロジーなど社会性のある英文読解も出題されます。 海外留学、国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力が高く評価されます。 ビジネスシーンでも採用試験の履歴書などで英語力をアピールできます。 ライティングが加わります。
準1級の解説は、大学中級程度。(2年~3年生位)
エッセイ形式の実践的な英作文の問題が出題されます。
「実際に使える英語力」の証明として高く評価されています。
大体偏差値50台後半くらいの大学に入学する人なら英検は2級ほどの力を持っている人がほとんどだと思われますから、「英検2級~準1級」を目指して実力を付けていくのがよいでしょう。

受験勉強の余勢を駆って単語を一気に覚えてみるのも悪くはありません。どうせいつかは覚える羽目になるわけですから・・・。


一応ここでは一番有名な英語の民間試験である英検を基準に話をしましたが、もちろんTOEICやTOEFLの勉強でも構いません。海外の人と接するビジネスコミュニケーションを意識している作問傾向がTOEICで、北米への留学を念頭に置いているのがTOEFL。
自分が将来何をしたいかによってチャレンジする試験を変えるのもよいでしょう。

大学によっては英語のクラス分けテスト(TOEICまたはTOEFLのIP またはITPテスト)を入学式前後に実施するところもあるようです。(I(T)Pテストとは企業・学校等の団体向け試験で、就職や入試のときに提出する公式スコアとしては普通は採用されません。)



こちらではiBTの参考書を紹介させていただきました。
iBTはスピーキングテストも出題範囲に含まれますが、IPTは含まれません。とはいえやはり留学を意識するならいずれスピーキングテストも受験しなくてはなりませんから、手をつけるなら早いほうがよいでしょう。

英語に自信があるなら、ハリー・ポッターの第1巻を原書で読んでみるのもいいでしょう。
第1巻あたりは使われている語彙も少なく、巻を追うごとに文の難しさが普通の小説並みになっていきます(ハリーたちの成長と文体がリンクしているのでしょうか?)


入学前にやっておけば助かる勉強。自分の専門の「入門書」

私は大学時代は英語英文学科というところに所属していました。
が、中学~高校のころにイギリス・アメリカ文学の主な作品を読んで文学史はある程度知っていたので、文学史の授業が単なる「知っていることの再確認」で済みました。お陰さまでなんの努力もなく単位をゲットできました。

というわけで、自分の進むコースと関係のある「何々入門」という新書を何冊か読んでおくと大学の講義もサクッと理解できるでしょう。



・とりあえず英語を勉強して損することはない

・自分の専門分野の入門書に目を通しておくとよい

以上がまとめということになります。 新学期が延期といってもせいぜい2週間くらいですから、たくさんのことができるわけではありません。
ある程度絞り込みは必要かと思い、自分なりに考えた結果このようなことを書かせていただきました。 厳しい受験を乗り越えて新生活を迎えられる皆さんのために少しでも参考になれば幸いです。