私は以前、


という記事を作成して、補欠合格が出るしくみについて説明しました。
大ざっぱにこの記事をまとめると、

・補欠の人が補欠合格になるかどうかは、そのときの入学手続状況を見て大学が判断している

・つまり大学の経営問題ともリンクしている問題である

・しかし「そのときの入学手続状況」は受験生にはわからない

・したがって、いつ補欠合格が出るのかわからない

というものでした。

さらに人を不安にさせるのが、「合格発表を行ってよい」とされる期日には文部科学省が定めた決まりごとがあるのです。

tsuikagoukaku


補欠合格になった。合格発表のタイミングはいつまで?


進学先などが決まって新生活が始まる直前に、希望していた大学から「追加合格」の連絡を受けるケースが増えている。学生数が大幅に超過しないようにした国の規制強化を受け、各大学は合格者数を少なめにしたものの辞退が多く、欠員を避けようと追加合格を出しているためだ。土壇場で進路変更を迫られ、学生側は入学金など金銭面の負担が増している。

「従来の10倍以上。こんなに追加合格が出たのは初めて」。3月下旬だけでほぼ全ての学部学科で計数百人規模の追加合格を出した関西地方の中規模大学の入試担当者は驚く。受験生に1人ずつ電話で追加合格を伝えて入学の意向を確認しており、3月末は対応に忙殺された。

2、3月の入試では、一定の入学辞退者を想定して定員を超えた学生に合格を出したが、例年以上に辞退が多く、欠員を避けるため大量の追加合格を出す羽目になったという。担当者は「他大学で追加合格した人から辞退され、玉突きのようにうちも追加合格を出す。偏差値上位校より下位校が割を食う」と嘆く。
(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28991810U8A400C1CC1000/より)

この記事では3月下旬に追加合格を出したようですね。
大学によって運用は異なっているようですが(私も普段は大学入試関連の仕事をしています)、補欠合格と言っていたり追加合格と呼んでいたり、2つを区別しているところもあるようです。
いずれにせよ実態として3月下旬まで合格発表があるということが記事からは読み取れます。

文部科学省ではどう定めているでしょうか。文部科学省では毎年「入学者選抜実施要項」という文書を作成しており、各大学はこの要項に基づいて入試を実施しています。
「令和2年度大学入学者選抜実施要項」では入試実施期間や合格発表を次のように設定しています。
試験期日等
1 各大学で実施する一般入試及び専門学科・総合学科卒業生入試における学力検査の期日並びにアドミッション・オフィス入試及び推薦入試において学力検査を課す場合の期日については,次により適宜定める。
(1) 試験期日  令和2年2月1日から4月15日までの間
(2) 入学願書受付期間  試験期日に応じて定める。
(3) 合格者の決定発表  令和2年4月20日まで
なんと! 文部科学省も年度が始まる4月1日以降の合格発表を認めています!!
つまり「第1志望には落ちたけど、第2志望は合格。引越ししてひとり暮らし&新生活をスタートだ! 入学式で友だちできた! サークルにも入った!! 彼女できた!!\(^o^)/」となったあたりでいきなり第1志望の大学から「追加合格ですけど」と言われる可能性があるのです・・・。(あくまでも可能性です。)

この場合、払ってしまった入学申込金や学費はどうなるのでしょうか。「入学者選抜実施要項」では
3月31日までに入学辞退の意思表示をした者(専願又は推薦入学試験(これに類する入学試験を含む。)に合格して大学等と在学契約を締結した受験者を除く。)については,原則として,受験者が納付した授業料等及び諸会費等の返還に応じる。
とあります。なんだか4月1日以降に合格した人を意識していない文章ですね。(となると各大学が顧問弁護士や文部科学省と相談しつつ、個別に判断することになるのでしょうか。)
・・・あなたならどうしますか??

ちなみにですが、文部科学省は「学校基本調査」という調査を毎年5月ごろに実施していますが、各大学が報告する「在籍している学生の数」は5月1日を基準とすることになっています。
普通に考えて「4月1日基準じゃないのか?」と疑問に思うかもしれませんが、つまりは4月1日以降に追加合格で入学者があったり、入学式直後に「やっぱやめとくわ」と退学する人もいたりするのです・・・。
こういう事情から、「学校基本調査」では基準日が5月1日となっているようです。

以上、補欠合格・追加合格となったときの、合格発表の日にちについて少し掘り下げてみました。