天皇陛下の即位に伴って開催された即位の礼とその翌日の晩餐会。

この晩餐会は総理大臣夫妻が主催するもの。
会場は東京都千代田区のホテルニューオータニ「鶴の間」で、広さはテニスコート10面分ほど。
「鶴の間」は柱がありませんので、周りの方の様子がすごく見やすい造りになっています。
今回の晩餐会には国内外から約900人が出席しています。

令和元年6月20日付公文書、「内閣総理大臣夫妻主催晩餐会の次第概要等について」(天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典委員会決定)ではこのように書かれています。

内閣総理大臣夫妻主催晩餐会次第概要

カクテル(芙蓉ふようの間)
内閣総理大臣夫妻が参列者に挨拶順次、鶴の間に移動

文化行事狂言・歌舞伎・文楽「三番叟 さんばそう」
能「石橋 しゃっきょう」
正餐
内閣総理大臣挨拶・乾杯参列者退出   
晩餐会は、午後6時(カクテル)に始まり、おおむね午後9時(参列者退出)に終わる。(予定)
この晩餐会で使われた音楽とは・・・。

bansankai

内閣総理大臣夫妻主催晩餐会で使われた音楽、ヘンデル『ハープ協奏曲』とバッハ『ブランデンブルク協奏曲第5番』


ヘンデル『ハープ協奏曲』について

ハープといえば高雅なイメージがありますが、この楽器が全面に押し出された作品は数が限られます。
その中で有名なのがヘンデルの『ハープ協奏曲』とモーツァルトの『フルートとハープのための協奏曲』です。

ヘンデルのこの作品は映画『翔んで埼玉』にも登場しました。高貴なる東京都民が通う名門校・白鵬堂学院の場面の曲です。




お聴きいただくとおわかりのように非常にきらびやかでめでたい雰囲気に満ちあふれています。

ヘンデルといえば運動会でも使われていますし、バーゲンセールやポイント5倍キャンペーンのようなCMのときによく使われるハレルヤコーラスなど、なにやら式典向きの作曲家だったのかもしれません。
そう言えば王様のご機嫌取り音楽でもある『王宮の花火の音楽』も『水上の音楽』もやはりヘンデルの作品でした・・・。


バッハの『ブランデンブルク協奏曲第5番』について

バッハの代表作は『マタイ受難曲』だったり『無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ』だったりといかめしい雰囲気のものが多いですが、この『ブランデンブルク協奏曲第5番』もヘンデルに負けない華やかを備えたもの。





ちなみに偉い人が亡くなった時(昭和天皇崩御のときもそうでした)によく演奏される「アリア」(のちにヴァイオリン独奏のための「G線上のアリア」に編曲される)は第5番ではなく第3番に収められています。

以下のリンクですが、YouTube動画はイ・ムジチ合奏団のものですが、このCDは現在廃盤となっているようです。代わりにバロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを持っていたネヴィル・マリナーのCDを参考に挙げておきます。


やはり即位を祝うのが主旨なだけに、非常に雅な雰囲気の曲が選ばれていたようです。
私はNHKの番組を参考にこの記事を作成しましたが画面には和楽器も映っていましたから、おそらく日本の伝統音楽も演奏されたものと思われます。

注:ややこしいのですが、饗宴の儀と内閣総理大臣夫妻主催晩餐会(この記事で話題にしたもの)は異なります。政府広報オンラインの説明にはこう書かれています。

饗宴の儀は御即位を披露され、祝福を受けられるための饗宴です。10月22日(火)、25日(金)、29日(火)、31日(木)に宮中で行われます。

内閣総理大臣夫妻主催晩餐会は外国元首・祝賀使節に日本の伝統文化を披露し、理解を深めていただくとともに、来日に謝意を表するため、10月23日(水)の夕刻に都内で行われます。

本記事作成にあたりNHK「即位の礼 晩餐会 密着 ホテルマンの1か月」(2020年1月2日放送)を参考にしました。