Twitterで流行している言葉、「ぴえん」。

これは泣いている様子を表現したもので嬉しくても悲しくても両方に使えるという万能選手(?)。
「タピオカおいしすぎやばいぴえん
「イヤホン壊れちゃった~ぴえん」(←新しいの買って)
他にも
「遅刻確定ぴえん」
「速度制限ぴえん」
「嵐のチケット当選ぴえん」
こんなふうに使うようです。
語源ですがネットでは(泣)がビエーンに、そこからピエーンとなり、ぴえんに転じていったとか。

でも「ぴえん」と言われたり書かれたりするとなんだかうざいと思ってしまう人もいるようです。

その心理をちょっと考えてみたいと思います。

pien


「ぴえん」にうざいと思ってしまう心理とは

「ぴえん、やばたにえん、分かりみが深い、あーね このワード使う女は生理的に無理」
ぴえんの反応としてネットでこういう声を見つけました。

そもそもネット用語であり、実際に話し言葉としてぴえんが喋られることはありません。
このあたりにヒントがありそうです。

先程の
「遅刻確定ぴえん」
「速度制限ぴえん」
「嵐のチケット当選ぴえん」
は、いずれもツイッターやインスタなどSNSで何かしらの画像とともに投稿されそうな文章です。
例えば当選したチケットと一緒に「ぴえん」とか・・・。

つまりSNSで他人の画像にイライラする心理と一脈相通ずるものがあるようです。
例えばインスタでイライラする例としては、
「ちょっと失敗しちゃった~」(とかいいつつ、やたらと綺麗なサラダの画像。料理が上手いと言いたいのか?)
「このネイルイケてる」(とかいいつつ、指輪の画像。彼氏ができたと匂わせたい)
「一人旅」(とかいいつつ、じゃあ誰に撮影してもらったんだ)
など、さりげなく自己アピールしている様子が伺れるものが挙げられます。

こう考えると、「ぴえん」がうざいと思ってしまうのは「嵐のチケットが当たった」などの自慢が織り交ぜられているからでもあり、「遅刻確定」など本来なら自分がきちんと早起きしていれば避けられたはずの間抜けな事態すら可愛らしく偽装しようとしているということがどことなく透けて見えるからではないでしょうか。

「ぴえん」を頭悪いと思ってしまう理由とは

そもそも「ぴえん」とは新しい言葉であり、しかも流行語であるがゆえに数年経つと消え去ることが運命づけられていると言えます。

そうした言葉を使うということは「新しいものに条件反射的に飛びつく人だ」というシグナルを周囲に送っているのとほぼイコールでしょう。

「新しいものに条件反射的に飛びつく」ということから連想されるのは、例えば新製品の発売日に徹夜で行列したり、かっこいい政治家が現れたら普段は政治に冷淡だったのに突然熱く支持したり・・・、といったように要するに「踊らされている人」「染まりやすい人」だということです。

こう考えると、「ぴえん」に頭悪いというイメージを持ってしまうのは案外当たっているのかもしれません。

「ぴえん」を有意義に使いこなすことも必要?

とはいえ芸能人、とくにアイドルならビジネス上、あえてぴえんを使うこともあるでしょう。



まさかこのツイートで本当にiPhoneなどをプレゼントする人はいないと思いますが、見え透いたぴえんを使うことで逆に近づきやすさを醸し出しているという例だと考えられるのではないでしょうか。

おわりに

というわけで流行語ぴえんについて自分なりに考えてみました。
言葉はその人の世界観を示すものであり、人柄と一体化しているものですから、うまく使いこなしたいものですね。