私は大学時代からヴァイオリンを弾いています(中断したり復活したりと、歴だけは8年位と中途半端に長い・・・)。最近、やっとこさモーツァルトの『ヴァイオリン協奏曲第3番』にたどり着きました。

とはいえプロを目指す人なら小学校低学年でクリアしてるべき曲で、30歳を越えてからこの曲に手をつけるなんて、かなり雑魚ですね自分って・・・。

それはさておき、ヴァイオリン教室の先生からの注意事項や自分なりの気づきを楽譜に書き込むのは誰もがやっていること。

私はこれをシャーペンでやってしまい後悔しています。

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楽譜への書き込み、シャーペンはやめたほうがいい

楽譜というのは、基本的に値段が高い分、紙もかなり品質のいいものを使っています。
ということは一度買ってしまえば一生使えることになります。

無料のウェブサイトからダウンロードしてプリントアウトするのも使い捨て前提なら全然アリなのですが、バッハとかモーツァルトのように曲がしっかりしていて、自分が死んだ後も人類は絶対に聴いてるだろうなと思われる作品は、やはりベーレンライターとかヘンレとか、信頼できる出版社の楽譜を買ったほうがいいです。

ところが。
一度弾いてみて、数年後にまた演奏することになり・・・、という状況では、昔自分が採用した指使いやフレージングに違和感を感じることがあります。

そこで書き込みを変えようとするも、あれれ、シャーペンだと消えにくい!! ということになりがちなのです。

シャーペンは基本、硬い

シャーペンは見ての通り、先端部が鉛筆と比べてかなり尖っています。
となると紙と接触する芯の部分も、相当の圧力がかかることに。そうなると紙にシャーペンの跡が残ってしまい、消しゴムでこすってもその跡はずっと残ってしまうのです・・・。
これって結構目障りだったりします。

楽譜への書き込みは鉛筆が基本

その点、鉛筆で書き込むなら、「濃いめのなんとかB」なら芯が柔らかく、黒もはっきりして読みやすく、かつシャーペンより消えやすいので助かりますね。

では鉛筆を使うべきという前提で何Bの鉛筆がふさわしいでしょうか。
私の手元にはヴァイオリニスト兼指揮者の西谷国登さんの本『ヴァイオリン自由自在』という本があります。これによると・・・。
私の高校時代も「必ず鉛筆をもってきなさい、シャープペンはダメだよ」と、オーケストラの指揮者の先生に言われていますた。しかも「2Bが常識」と。だからシャープペンでカチカチ音をさせると、すごく怒られた。芯が折れやすいし、すぐ消せない。
ちなみに最近では消せるボールペンであるフリクションペンも発売されており、西谷さんもこのペンを高く評価していました。

鉛筆というと、個人的にはなんだか小学生が使っているイメージがありますが、じつは音楽の世界ではすごく重宝する必須アイテムのようですね。
一度先生の言ったことをノートに書き留めておわり、ではなく、「一生のうち、数年おきに必ず戻ってくることになる」のが名曲の楽譜。となると書いては消し書いては消しが前提になりますから、そこは鉛筆の出番のようです。

おわりに

便利さに頼ってついシャーペンを使うことが多いものですが、音楽づくりの現場ではまだまだ当然のように重宝するアイテム、鉛筆。

ちなみにですが、クリップ型鉛筆というのも世の中にはあり(店先のアンケート用紙記入のときに使うアレです)、これも出回っている小品ではHBがメインですが小型なのと、無料でもらえるものを使い回せるうえに、隙間エリアに挟み込んでおくとたまに役立つので私は結構使っています。

具体的に言うと、これです。たぶんどこかで必ず見たことがあるはず・・・。

いやはや、楽譜への書き込みはシャーペンは適さないなんて、鉛筆の世界は奥が深い・・・。