最近では日本のワインも国際的な評判が高まってきました。
2019年6月には山梨のワインが世界最大の国際ワインコンクール「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード2019」でプラチナ賞、金賞を受賞しています。
とくに最優秀賞のプラチナ賞を受賞したサントリーの「登美の丘甲州2017」は、100点中97点の評価を受けたとか。

山梨ワインだけでなく、長野県の信州ワインもかなり美味しいものがあり、しかも価格的にも1,000~2,000円程度と良心的であり、さらにスーパーでも気軽に手に入る(このブログの筆者は都内に住んでいます。地方によって品ぞろえは違うと思います)ので私も時々飲んでいます。

その信州ワインは「ブラッククイーン」というぶどうを使っています。
これがなかなかイケるのです・・・。

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なかなかおいしい信州ワイン。ブラッククイーンの由来とは

カベルネとかピノ・ノワールとか・・・。ワインのラベルにそう書いてあるのをよく見かけると思います。
これはぶどうの品種の名前で、日本産のワイン用ぶどうはマスカット・ベーリーAのほかにブラッククイーンが挙げられます。

ブラッククイーンは濃い黒紫色の果皮を持ち、非常に色が濃いのが特徴です。
豊かな酸味となめらかなタンニンが持ち味でボリューム感ある味わいのワインができあがります。
もともとは新潟県で川上善兵衛氏によって1927年にベイリー種とゴールデン・クイーン種を交配して開発されたぶどうで、今では甲信越地方で主に栽培されています。


ブラッククイーンはどんなワインに使われているの?

私がよく買っているワインはこちらです。

ミュゼ・ドゥ・ヴァン 松本平ブラッククイーン

これは実売価格1,400円台ほど。
株式会社アルプスの公式サイトによると
信州松本平産ブラッククイーンをフレンチオーク樽にて熟成させました。濃紫色の深い色合い、凝縮された果実味、そして適度な渋みが特徴のバランスの良い赤ワインです。
とあります。
ブラッククイーン100%で作られたワインだけに、このぶどうの特徴がよく現れていると思います。
フランスワイン、とくにボルドーほどの力強さこそないものの、代わりに日本人が好みそうな陰影のある味わいが感じられます。明治期の日本文学のような雰囲気といったらいいでしょうか。

さらに、紫がかったルビー色にも注目ください。こんなきれいな色をしたワインはなかなか出会えるものではありません。ぜひグラスを光に透かして鑑賞するのをお忘れなく。

ブラッククイーンに合うおつまみは?

一説によると根菜料理がよく合うとか。
想像を膨らませすぎかもしれませんが、たしかに陰影のある味わいからはどことなく信州のテロワール(生育地の地理、地勢、気候による特徴を指すフランス語)を感じさせるものがあります。

長野県を訪れると必ず蕎麦を始めとする名物を食べる私ですが、なぜか野菜類の味わいにどこかキリッとしたものがあるのが不思議でなりません。もしかするとブラッククイーンにも共通する何かがあるのでしょうか?
私はつい普通の生ハムなどをおつまみに食べていますが、和食は必ず相性がいいはず・・・。

おわりに

スーパーではチリなどの格安ワインやフランス、イタリアのワインが沢山売られています。
しかし日本のワインもなかなかの実力なのです。
正直、1,500円前後の価格帯のワインなら外国のワインよりもこちらをおすすめしたいです。
何より自分たちの国のワインですから、私たちの味覚にきっと合うはず(少なくとも私はブラッククイーンの味わいがとても好きです)。

もし見かけたらぜひブラッククイーンをお試しください。


追記:ワインはぶどうの種類が多くてよくわからないという方は、こちらの漫画がおすすめです。
ぶどうの特徴がキャラクター化されていてスッと頭に入ってきます。