2019年4月から放送開始になったNHK連続ドラマ『なつぞら』。

視聴率も上々で好スタートとなりました。

このドラマはNHKオンデマンドでも視聴できます。

さて主題歌はスピッツ「優しいあの子」。

聴いてみたところどこかなつかしい響き・・・、あれっ?

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「優しいあの子」、イントロのコードがカノン進行か

次回放送時にお確かめ頂くとお分かりかと思いますが、出だしがパッヘルベルの「カノン」によく似ていませんか。


何も私は「パクリだ!」と言いたいわけではありません。
実際問題、これまで日本でヒット曲となった曲の多くはカノン進行。

NHK朝ドラ第100作目という記念すべき節目において、スピッツもどうやらカノン進行をうまく取り入れている・・・、日本人のメンタリティにしっくりとなじみやすいコード進行を使うことで、親しみを感じやすい曲を提供した・・・、それが彼らなりにアーティストとしての、NHK朝ドラ第100作目という歴史の積み重ねへの敬意の表し方だったのでは、というのが私の見立てです。


カノン進行とは

カノン進行とは、バロック音楽の大家であるパッヘルベルが「カノン」を作るときに用いたコード進行です。もちろん当時はコード進行という言葉はありませんでしたが、ともあれこの作曲法は後世の音楽家たちに大きな影響を与えました。

コードとはド、レ、ミなど複数の音を同時に鳴らす和音のこと。
コード進行とはこの和音をどういう配列にしているかということを示すものです。

ハ長調ではC→G→Am→Em→F→C→F→G。(ドシラソファミレソ)
カノン原曲はニ長調。D→A→Bm→F#m→G→ D→Em/G→A。
(実際にはJ-POPではある程度アレンジされて用いられることもあります。)

この進行はJ-POPのヒット曲では非常にしばしば見かけるものです。
「ひこうき雲」、「愛は勝つ」、「Endless Rain」、「浪漫飛行」、「負けないで」、「真夏の果実」・・・。

「優しいあの子」も、こちらの方が解説してくださっているようにイントロがカノン進行で始まります。



 「パッヘルベルのカノン」と「優しいあの子」を聴き比べてみるとイントロが似ていることがよくわかりますね。(コード進行がほぼ同じなので似ているもないのですが)
サビの「優しいあの子にも教えたい」にもやはりカノン風のメロディが現れますから、スピッツも作曲にあたり意識的にカノン進行を取り入れたものと思われます。

カノン進行とヒット曲の関係

上に記したように、ヒット曲ではカノン進行がよく使われています。ドから始まって下がりながらソを経由して上がり、またドに戻るという規則性が安定感をもたらし、心地よい響きを作り出しているからだと言われています。

マキタスポーツさんは『すべてのJ-POPはパクリである』という本でカノン進行のことを「制服コード進行」と呼んでいます。この規則性が制服のような様式美を生み、制服(ルール)の好きな日本人の心にマッチしているからヒット曲にはカノン進行が使われているのだとか。

また、ある程度の売上を確保しなくてはならない時には、あたかも「置きにいく」かのようにこのコード進行を使うこともあるとも述べています。


おわりに

NHKの朝ドラ第100回目となる『なつぞら』。私はNHKオンデマンドで視聴していますがこの先どのような展開となるのか、気になるところです。
今回は主題歌「なつぞら」について少しだけ考察してみました。
私がいたく応援している渡辺麻友さんの登場も非常に楽しみにしています。

今後もなにか気づくことがあれば記事としていきたいと思います。


参考書籍


追記:本記事は、当初は「『なつぞら』は一定期間無料で視聴」と書いておりましたが、正しくは第1週目の放送が期間限定で無料配信でした。お詫びして訂正いたします。