市川海老蔵さんに作家の林真理子さんがインタビューした記事がヤフーニュースに取り上げられていました。

その記事を読んでみましたが、ここ数年の市川海老蔵さんの人柄の深化が端的に現れていました。

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市川海老蔵さんのストイックな生活とその理由

「市川海老蔵 酒も女も興味なしの“ストイック生活”、そのワケは?」と題する記事で、お酒や女性との交際について質問され、市川海老蔵さんはこう答えています。
今、一滴もお酒飲んでないです。元旦にお屠蘇(とそ)を飲んだだけ。去年も一滴も飲んでないです。(中略)酒ほど無駄なものはないという思考になってるんですよ。
女性との交際については
さほどおもしろくないですね。女性に関しては70周ぐらいしたんで、だいたいわかってますから(笑)。
と答えており、とにかく「酒も女も興味なし」になっているようです。
理由として、社会の流れとしてモラルが厳しくなっていること、市川團十郎襲名を控えていること、オリンピック組織委員会としての仕事があることを挙げています。

さらに、今は勉強したり(男の)友人と会っているほうが有意義だとも語っています。

市川海老蔵さんは変わった

数年前の六本木での暴行事件や、数々の女性と浮名を流した市川海老蔵さんについてネガティブな印象を持っていた方も多いでしょう。

しかし、最愛の妻をガンで失い、さらに父も亡くした市川海老蔵さんは、これらの悲しい経験を通じて自分が果たすべき使命について自覚を深めていったのだろうと思われます。

歌舞伎という伝統芸能は、建築のように有形ではなく無形のもの。
その伝統が失われたり、歪められてしまうと二度と蘇ることはありません。

伝統を生業とする者は、自分のものと思うほとんどが先代からの借り物であり、現世代の利息をつけてしっかりと次世代へ引き継いで行かなくてはならない・・・、父として、また歌舞伎界の第一線を担う者として、そのような意識が心の中の深いところに定着していったはず・・・。

こう考えると、数年来の出来事は非常に意味深いものであり、このインタビューで真摯な表情がのぞくように、市川海老蔵さんの人柄を陶冶する方向に作用したようです。

おわりに

人は様々な経験を通じて変わってゆくものですが、市川海老蔵さんはまさにその典型的な例だと思いました。今回のインタビュー記事では変化が端的に現れており、今後のますますの芸風の進化が期待されいます。
ぜひ歌舞伎を始めとして様々なジャンルで活躍をしていただければと思いました。
また、こうしたストイックな姿勢を私もぜひ見習いたいと思います。