イギリスのHMVがこの程二度目の経営破綻をしたと報じられました。

【ロンドン時事】英レコード販売大手HMVが28日、経営破綻した。インターネットで音楽や映像を配信するサービスが主流となり、CDやDVDの販売で苦戦を強いられていた。2013年にも破綻しており、経営再建に失敗した格好だ。

HMVのマクゴーワン会長は声明で「消費者行動の劇的な変化の津波にあらがえなかった」と敗北を認めた。管財人が身売り先などを探し、事業継続を目指す。
(引用:https://news.nifty.com/article/economy/economyall/12145-156308/)

端的に言ってものを買うために店に行くという行動パターンが消滅した、にもかかわらず店でものを売るという経営スタイルから(二度も)脱却できなかった――。

この辺りが経営破綻の背景にある模様。

BBCのウェブサイトを見てもアナリストがこう答えています。
"In the digital era where 73.4% of music and film are downloaded or bought online, HMV's business model has simply become increasingly irrelevant and unsustainable."
(デジタル時代、73.4%の音楽と映像はダウンロードされるか、オンラインで購入されている。HMVのビジネスモデルは、単にますます不適切かつ持続不可能になったということだ。)
消費者は企業の経営が経営方針を変えるよりも早く自分たちの行動を変化させていたのでした。

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日本のHMVは閉店しない?

日本のHMVはローソンが2010年に子会社化したため英HMVと資本関係はありません。
したがって今回の英HMV破綻の報道とは無縁です。

しかしながら、音楽や映像をダウンロードしたりストリーミングで楽しむという行動パターンは日本人だろうがイギリス人だろうが同じ。
事実、表参道の「ローソンHMV表参道」も2012年にオープンし新しい売り方で注目を集めていましたが2017年には閉店。
渋谷のHMVも一度閉店し、数年後再びオープンしたもののかつてのような規模ではありません。

CDはどこで買ってもCDです。
また音楽がCDである必然性はなく、スマホに入るデータでも構いません。
つまり店でものを売るというビジネスモデルは時代遅れにならざるを得ないのでした。

こう考えると、日本のHMVも、それ以外の小売店も時代の波を大なり小なりかぶることになりそうです。(もうかぶってますよね・・・。)

時代の流れに沿うことの大切さ

当たり前の話ですが、ビジネスである以上は顧客の行動に沿ったものでなければなりません。
こちらの本では「これから何が売れるのか?」と言ったことがわかりやすく書かれています。
マーケティングに対するセンスがないと、せっかく良い品物を売っていても顧客に気づいてももらえないことがあるようです・・・。


小売で世界最大規模のアマゾンも、最小は本やCDがメインでしたが徐々に衣料品など取扱商品を拡大し、今ではデジタル商品のダウンロード販売、さらには月額課金制(サブスクリプション)へ主軸を移していることはご存知でしょう。

サブスクリプションといえば、じつはトヨタも2018年11月に車のサブスクリプションサービスを開始することをアナウンスしています。
月々一定金額を支払うことで、色々なトヨタ車に乗ることができる――、そういう構想だそうです。

おわりに

時代の流れに沿うことができずに規模を縮小していった企業は他にも沢山あるはずです。
ソニーもウォークマンで成功したものの、デジタル時代にはiTunesに大きく差をつけられてしまうなど、まさに成功は失敗のもと。

就職活動も人気企業ランキングに惑わされると、10年後に痛い目にあうかもしれません。
とはいえ、それでも多くの学生がランキングを気にしながら就職活動をしている様子を見ると、時代の流れに先駆けて行動することは至難の業であると言わざるをえません。

他の人の様子を伺う=忖度することが多い日本社会では、「先駆けて行動する」ことのコストは高くなりがちです。
しかし人と違うことを恐れない人が、次の時代にうまく適合できるのかもしれません。
人との違いを恐れない=次の時代はこうだとはっきり見えている人こそ、もしかするとマーケティング感覚の鋭い人と言えるのかもしれないですね・・・。



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