今日は、東京都内にある、とある私立大学で職員として勤務している田島さん(仮名)の話を聞いてみました。田島さんは現在30代前半。大学を卒業してから数年間貿易の仕事をしていましたが、たまたま縁があってある私立大学に職員として転職。そして6年ほど今の仕事を続けています。

大学職員といえば、「毎日定時で帰る」といったようなイメージで語られることが多いです。
ホワイト企業の働き方とは一体どんなものなのか興味があった私は、彼に話を聞いてみることにしました。

田島さん自身、毎日特に残業もしておらず夏休みなどとても長いようなので、勤め先こそ「企業」ではないものの、いわゆる「ホワイト企業」と考えてもいいだろうと思ったのです。

以下の会話のカッコ内は田島さんの話です。

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ホワイト企業の勤務はどんなもの?

田島さん、まずは普段の働き方について教えてください。
「はい。私は出勤時間は8時30分で定時は16時30分です。残業は月間平均10時間ぐらいです。
夏休みは15日から20日ぐらい。冬休みは10日から2週間ぐらいです。私の大学はキリスト教系なのでクリスマスも必ずお休みになります。
今30歳ちょっとですが、年収はだいたい550万円くらいです。私と同年代の職員で、育休を取る人もいます。拒まれることは絶対ありません」

とても恵まれた勤務条件のようですね。ところが田島さんは仕事に対して最近めっきり冷めてきてしまったようですね。どうしてですか?

ホワイト企業のデメリットその1。毎日が時間の切り売り

田島さんは語る。
「ここが大学だということに落とし穴がありました。
大学は学校です。だから大事なことはすべて先生つまり教授たちが決めます。
大学職員は教授たちの意思決定に役に立つ資料を作るだけ。ペーパーワークばかりで何か新しい仕組みを作ったりするような仕事はほとんどありません。
会議の議事録を作ったり、先生から言われた資料を作成したり。そんな定型業務ばかりで新しいことが何一つありません。毎日が時間の切り売りです。

ホワイト企業のデメリットその2。何のスキルも身につかない。

田島さんは言葉を続けます。
「毎日定型業務ばかりしていると何のスキルも身につかないんですよ。教員から言われた通りに今年の受験料収入を調べたり、どの科目に何人学生が登録しているかをまとめたり、文部科学省から命令されて作成する調査資料を作ったり。

でもこれって全てやり方がもうその通りに決まっていて、本当にその通りに作るしかないんです。
一番最悪なのはセンター試験の業務です。国から何百ページもあるものすごい細いマニュアルが渡されて、本当にその通りにやるしかないんです。その通りに実行できないと、事細かに報告しないといけないんです。でも細かくルールを決めれば決めるほど、かえってマニュアルが読みづらくなって、ますますミスしそうになります。最悪ですよ。この仕事をした時は、自分は完全に歯車なんだなと自覚しました。

で、こういう仕事をやっていると・・・、新しいやり方を考えようとか工夫を重ねて生産性を上げようとか、そんな考え方がだんだんすり減ってくるんです。
というか大学という職場で働いてると生産性という言葉自体出てこないんです。

じゃあ何が評価のポイントになってるかと言うと、書類作成を間違えないこと。ただそれだけです。

これまで総務だったり教務課だったりいろんな部署を経験しました。でも全ての部署に共通して言えるのは、伝票だったり、調査資料だったり、要するに書類を間違えないように作るただそれだけでした。

チャレンジや工夫が評価の対象にならず、そもそも年功序列くらいしか評価基準がない。
だから頑張ってもそれがお給料やボーナスとして報われることは一切ないんです。
まあ黙って仕事さえしてれば年齢とともにお給料が上がってくのでそれも悪いことじゃないんですけどね。

実は最近、大学時代の同級生に数年ぶりに会ったんです。そいつは今、昔の僕と同じ貿易関係の仕事をしているんです。

そしたら彼は今度ロサンゼルス支社に転勤になるって聞きました。僕が毎日定型業務をこなしていた間に彼は北米市場の営業担当として顧客を開拓して、売上をどんどん伸ばして行ったみたいなんです。
そういう実績が認められてロサンゼルス支社に転勤になったんだろうって言ってました。

この話を聞いた時に埋められないような差を感じちゃいましたね。この数年って何だったんだろうって」


ホワイト企業のデメリットその3。安定ゆえスキルが身につかないことに無頓着になる

「それでも僕はまだこれじゃダメだっていう危機感があるだけいいと思います。
でも同僚を見ていると「うちの学校は潰れるはずないだろう」、そう思って仕事をしているのがありありと分かります。
こういう環境に長年いるとどうなるかわかりますよね。新卒の時は有名大学を卒業した優秀な若者でも何のスキルもない三十歳になり、転職もままならないような年齢になり、結局職場にしがみつくしかない何もできないおじさんになっちゃうんです」

実は私が田島さんに会うのは初めてではありません。
数年前、つまり彼が大学職員に転職した直後にも、一度会ったことがあるのです。
その時は仕事に対してやる気満々でした。ところがどうやらホワイトな環境に慣れてしまったのか、少しずつファイトを失ってしまったようなのです。まさにすり減るという表現が的を射ているでしょう。

おわりに

この記事をお読みの皆さんへ。
「北風がバイキングを作った」という言葉をご存知でしょうか。
厳しい環境でこそ人は鍛えられるという意味です。
ホワイト企業というのは働きやすい環境であるからこそ、かえって仕事に対する真剣味が失われてしまうのかもしれません。田島さんの話を聞きながらそう思ってしまいました。


追記:田島さんが苦しんだセンター試験。『10年後の仕事図鑑』(堀江貴文・落合陽一)によると「センター試験は無駄」だそうです。瞬殺で否定されちゃいましたねwww

ちなみに、大学職員はじつはけっこう穴場かつホワイトなので密かに人気な職業だとか・・・。
田島さんは若干嫌気が差してきてるみたいですが・・・。

職務経歴書などもきちっと作り込まないと難しい、そう田島さんは語っていました。
自力での転職は難しいみたいなので、軍師(というかエージェント)に頼るのも一つの手ですね。
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追記2:もし田島さんみたいに勤め先に嫌気がさしてしまったら・・・。
ひょっとすると職場との相性が悪いのかもしれないですね・・・。

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