六本木ヒルズ内にある森アーツセンターギャラリーにて開催されている「東京ストラディヴァリウスフェスティバル2018」に行ってみました。

当日、開場は撮影可能でしたので、私も含めて沢山の人が写真を撮影していました。

何しろストラディヴァリウスといえばヴァイオリンの最高峰で推定価格は一挺10億円!
それが21本も勢揃いするわけですから、弦楽器フリークにとっては千載一遇のチャンス!!

私もヴァイオリンを弾きますが「正直、ストラディヴァリウスを見物したって自分が上手くなるわけじゃないしな・・・。六本木ヒルズか。いけ好かない所だな。行くのよそうかな」などと前日までろくでもないことをうじうじと考えていました。

何しろブログに「友だちいない研究所」なんていう陰キャなネーミングをつけるくらいですからね・・・。

それでも最後は意を決して行ってきましたよ、森アーツセンターギャラリー。

「行きたかったけど行けなかったよ」という方のためにいくつか写真や当日の雰囲気についてお話したいと思います。以下の写真はすべて私が撮影したものです。

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(ZOZOの前澤友作社長が購入した1717年製ストラディヴァリウス「ハンマ」)


全体の構成

公式サイトhttps://tsf2018.com/を読めばわかることは省かせていただくとして、一訪問者としての感想を綴ってみたいと思います。

構成はヴァイオリンという楽器の成り立ち、歴史から書き起こされ、ストラディヴァリウスを製作したアントニオ・ストラディヴァリについての展示、そしてヴァイオリン製作家によるレクチャーコーナー、専門家のトークセッションや演奏会が行なわれるコーナーを経て、数々の銘器が立ち並ぶコーナーという作りになっていました。

何しろ入口に展示されているアマティが「前座」みたいな扱いになっています。
アマティが1本あるだけでも凄いことなのに、何本ものストラディヴァリウスがずらずらっと展示されているのは圧巻です。

おそらくこんなに沢山のストラディヴァリウスに囲まれる経験をすることは二度とないでしょう。


雰囲気

展示の内容から予想はつくと思いますが、やはりヴァイオリンに関心がある人が多く、ヴァイオリンケースを持っている方(音楽を専攻する学生やプロの演奏家?)が多く見られました。

逆に、ZOZOの前澤友作社長が「ハンマ」を入手した、それがここに展示されているからなんとなく見に来た、という雰囲気の人はほとんど見受けられませんでした。

展示会を開催した場所といい、展示期間の短さ、料金設定などを総合して考えると、ミーハー層はともかく、「分かる人にこそ来てほしい」という主催者のメッセージではないかとつい深読みをしてしまいました。


私が撮影した写真のなかから

私は写真の素人です。その点、ご容赦ください。

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(アマティ作「シャルル9世」1566年製)

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(「ロード」1722年製)

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(「マルキー・ドュ・リヴィエール」1711年製)

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(「ギブソン」1734年製。こちらはヴィオラです。)

すみません、他にもあるのですが、どの画像がどの作品か見返してみて分からなかったので以上とさせていただきます。

個人的な感想

まさに圧巻としか言いようがない展示でした。
現にヴァイオリニスト・神尾真由子や高嶋ちさ子が使用しているストラディヴァリウスも展示されていますが、300年もの時を経て今なお現役かつ最高峰のヴァイオリンとして使用されているのはまさに奇跡としか言いようがありません。

また、こうした催しを地方都市でも開催できないものかと思いました。
私は岡山県出身ですが、東京に出てきたときに「なんで東京にはこんなにヴァイオリンを弾いてる人が多いのか?」と目を丸くしました。
18歳の時まで岡山でヴァイオリンケースを持って歩いている人を見たことがなかった私には、「中学や高校の部活でヴァイオリンを弾いていた」という人が実在するとは、当時大学一年生の私には予想外でした。
(という話を福島県出身の人にしたら、「俺も地元でヴァイオリンやってる人、一人も見たことない」と言っていました。)

それが都会と地方の経済規模の違いであり、文化の厚みの違いと言ってしまえばそれまでですが、何しろ地方都市はこうした「本物」を体感できる機会がきわめて少ないのが実情です。
大阪や札幌などでもこうした催しがあれば、と帰り際にすこし思ってしまいました。


追記:この催しに関心をお持ちの方が気になりそうな本がありますので、ご紹介させていただきます。
ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢 (文春新書)

また、こちらの本は展示会主催者・中澤創太氏のお父様のご本。その奥様であるヴァイオリニスト・中澤きみ子氏が、この展示会でも紹介されていた「ハンマ」「ヴィオッティ」などを演奏したCDも付いている興味深い一冊です。
ストラディヴァリウスの真実と嘘 至高のヴァイオリン競演CD付き