フィギュアスケートの高橋大輔選手が現役に復帰し、2018年10月7日、兵庫県尼崎市で開催された近畿選手権に出場。

ショートプログラムで77.28点をマークし首位に立ちました。

めちゃめちゃ緊張しましたね。もう、それしかなくて。なんか、スタートから足ガクガクで、結構つまずきそうになった。今もまだドキドキ。それと、昨日、織田くんが結構いい点数を出したので。やめてくれよ、と思いながら。調整でなかなかうまくいかなかったりとか、100%戻し切れてなかったので。そういうところで、不安ありましたし。6分間練習が久々で、この明るいなかで、こういう見られ方をするのも久々で。想像以上に自分が緊張していてびっくりしました。
(出典:https://www.asahi.com/articles/ASLB761MRLB7PTQP00R.html)
インタビューでこう語っています。

足がガクガクしていたという正直な言葉に、思わず「ああ、高橋選手のような人でもそうなのか」と思わずにはいられませんでした。

今日はこのことについて考えてみたいと思います。

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高橋大輔選手の足が震える件。メンタル管理の難しさ

このブログは「友だちいない研究所」。
私は普段、休日は誰とも会わずにひとりでヴァイオリンを練習しています。

本番で舞台に立つとき、スポットライトを一人で浴びて人の目線を感じると孤独感に襲われます。
と同時に右手が震えて弓もブルブル震え、音がかすれたり、足もいつの間にかガクガクしたりします。
だからこそ、高橋大輔選手のこの言葉には非常に共感します。

足が震える理由は何でしょうか。やはり緊張していたということがあるでしょう。
4年間のブランクを経て本番に臨むわけですから、プレッシャーたるや相当のものがあったはず。

「真剣」だったからこその緊張ともいえるでしょう。

私はヴァイオリンを弾く関係上、その方面からの引用になりますがヴァイオリニスト・千住真理子氏は著作「ヴァイオリニスト20の哲学」でこう書いています。
「もしも成功しなかったらどうしよう」
深刻に悩み始めた瞬間に感じる、この「真剣な真っ直ぐな気持ち」が、「深刻」の深みにはまる原因となりがちです。
深刻に責務を感じる、これは実は日本人がとても陥りやすい谷間だと思います。日本人の真面目さ、そして責任感、一途な思いや努力を惜しまない粘り強さが、深刻さを生んでしまいがちなのです。
高橋大輔選手が本番を迎えたその時の心理状態もおそらく似たようなものだったはず・・・。
世評では、彼はメンタルがいまいち弱く(といっても一般人よりは遥かに強いはずだが)、そのせいか大事なジャンプをことごとくミスしてしまったこともあるとか。
このエピソードからは、「人前で技術を披露する人」のメンタル管理の難しさについて多くのことを示唆しているようです。

彼の失敗を笑うのは簡単ですが、実際に自分が芸を人前で披露する立場になると本当に手が震え、足が震え、惨憺たるありさまになるのが普通です。

こうした形で彼に共感するのも、私自身ヴァイオリンを弾いているからです・・・。
規模こそ違いますが、似たような立場になって初めてわかることは世の中に沢山ありそうです。

現役復帰は1年限りの前提で臨んだ本番だからこそ感じたプレッシャーに耐え、見事な成績を収めた高橋大輔選手には心からの称賛を送りたいと思います。