ヴァイオリンを買い替えた、今度は弓を買い換えよう。

そう思っている方は多いはず。

しかしどんなふうに弓を選べばいいのか?

お悩みの方も多いのではないでしょうか。

今日は、私がヴァイオリンの弓を買い替えたときのことをお話します。

この記事は【体験記】ヴァイオリンアップグレードに悩んでお店をいくつも訪問した件の続編にあたります。したがって、前回同様こちらも大人になってからヴァイオリンを始めた人が書いています。音楽大学進学などを視野に入れてヴァイオリンや弓の買い替えを考えている方には参考にならないと思います。その点ご注意下さい。

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(筆者私物。Monique Poullot氏(仏)作成、およそ40万円で購入)

そもそも良い弓の条件は? 選び方の注意点は?

山口良三氏著「ヴァイオリン・ハンドブック」によると、
「良い弓」の素材は、フェルナンブーコ(ブラジル原産のパオ・ブラジル)材であることが最低必要条件となります。最近は、カーボンや化学素材による弓が各国で研究開発されて、機能的に優れ、価格的にも安価なものが出てきてはいますが、「音」や「質」の部分において「良い弓」とはいえません。
と書かれています。他にも、
ヴァイオリンの見方と同様に“見ただけで美しさを感じさせる「弓」である”ことです。

「良い弓」の反りは、キレイな弧を描いた状態で(弓のタイプによって多少違いがある)、浅すぎず深すぎずに反りが入っていて、毛の張力が満遍なくスティックに掛かることが重要です。

次に、スティックとフロッグの合わせがピタリと合っているか。

これらの要素が関わっているようです。実際に店頭で実物を見るときは、こういったことに注意しないといけませんね。

私自身、ヴァイオリンを買い替えたとき(2017年7月)時点では、5万円程度のカーボン弓を使っていました。ヴァイオリンそのものは10万円程度だったので、違和感はありませんでした。
ところが買い替えによりヴァイオリンは70万円にグレードアップ(ブルガリアの職人による、ストラディヴァリウス「クレモネーゼ」を模したもの)しました。

さすがに70万円のヴァイオリンに5万円の弓はバランス悪いよね、と思い弓を探し回ることにしました(2017年10月)。

ヴァイオリンの弓を購入するためにやったこと

ヴァイオリンを買い替えるために、私は40日かけて9店を回りました。
本当はもっと回るべきだったのでしょうが・・・。

弓も同じように回りたかったのですが、なにしろ仕事の繁忙期に差しかかりそうな季節だったので、あまり時間がない。

そこで私は前回ヴァイオリンを購入した千代田区の某店にメールを送りました。
「ヴァイオリンに続いて、弓の購入を検討している。予算はこれこれ」

返事はすぐに来て、
「条件に合致した弓を各店から厳選のうえ取り寄せました」

これは助かりました。ヴァイオリンを買い替えた時に店を複数回訪問しましたが、担当して下さった方は商品知識が豊富だという確信があったからこその相談でしたが、狙い通り。
信頼できるお店を見つけることはとても大切でした。おかげで、ある程度のところまでは信頼できる方によって選定、ふるいにかけるというところまで実施ずみ。手間を省くことができました。

本来なら弓もいろいろ探し回るのがベストなのでしょうけれども、社会人にとってはハードルが高いです。信頼できる人に途中まで任せるのも一つの手だと思います。

そしてお店を訪問。当日は5本の弓を見せていただきました。
アメリカ製、ドイツ製、フランス製・・・、世の中には本当に沢山の弓があるものです。

自分のヴァイオリンを持参して(←大事ですよね)、普段の弓と選定候補の弓で交互にクロイツェルのエチュードを弾き比べました。

2時間位かけて慎重に判断した結果、最終的にMonique Poullot氏(仏)作成の弓を購入しました。
この職人さん、HPも設置しているようです。1961年生まれの彼女はミルクールで修行を積み、現在はアルプスの辺りに拠点を構えているとか。

実際問題、これまで使っていたカーボン弓と比べると遥かに柔らかくて温かみのある音が出るようになりました。(あくまでも素人の演奏なので、鑑賞に耐えうるかは別として。)

ヴァイオリン購入のために信頼できるお店を見つける。その店の担当者に引き続き弓の選定もお願いし、ある程度の所までふるいにかけてもらう。

いつもこれがうまく行くとは限りませんが、忙しい社会人の方にとっては一つの手段だと思います。


【参考文献】
ヴァイオリン・ハンドブック

【その他、ヴァイオリンを弾く方が気になりそうな本をピックアップしました】