日本でもすっかりハロウィンというイベントが定着しました。

お盆、正月、そしてクリスマス。これらは家族または恋人と過ごすイベントとして。
他方でハロウィンは気のおけない友だちと仮装して楽しむイベントとして、住み分けが成立しているのでしょうか。

お店では8月からハロウィングッズを売り始めています。

さて職場、学校などでハロウィン関連のイベントを行うこともあるかと思います。
そこで、クラシック音楽の中から、ハロウィンで使ったら場の雰囲気が怖くなりそうな曲をピックアップしてみました。

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ハロウィンのクラシック音楽。おすすめは?

以下、私なりの主観ですが次のような作品がおすすめです。

1.禿山の一夜

ムソルグスキー作曲。リムスキー=コルサコフ編曲版が最も有名ですね。
イントロがピンクレディーのUFOにちょっと似ている? のはさておき「聖ヨハネ祭前夜、禿山に地霊チェルノボグが現れ手下の魔物や幽霊、精霊達と大騒ぎするが、夜明けとともに消え去っていく」というあらすじをベースにしています。

聖ヨハネ祭とは夏至の夜の祭のことなので、ハロウィンと直接関わりはありませんが、「悪魔っぽい雰囲気」はBGMとして十分役立つはずです。


2.幻想交響曲より第5楽章

ベルリオーズ作曲「幻想交響曲」。
「若き音楽家が、恋の悩みからアヘンによる服毒自殺を試みる。しかし麻酔薬の量は、死に至らしめるには足りず、彼は重苦しい眠りの中で一連の奇怪な幻想を見る」というのが曲のあらすじ。

ベルリオーズ自身、女優ハリエット・スミスソンに憧れるあまりストーカーじみた行為をしてしまいます(ところが紆余曲折を経て二人は結婚してしまう)。

ここでご紹介した幻想交響曲の第5楽章は、CDによっては「ワルプルギスの夜の夢」というサブタイトルが付いていることもあります。
第4楽章で処刑されてしまった主人公は魔女の宴に顔を出し、様々な悪魔とともにかつて憧れていた女性もまた魔女となってグロテスクな踊りを踊る様を目にします。

今回は、白黒ですがベルリオーズ演奏で定評のあったシャルル・ミュンシュ(小澤征爾の師匠の一人)の映像をご紹介します。

3.「24のカプリース」より第24番

パガニーニ作曲、「24のカプリース」より第24番。
19世紀に活躍したヴァイオリニスト、パガニーニ。
彼は抜きん出た技巧で一世を風靡し、前述のベルリオーズをはじめとして様々な作曲家たちに絶大な影響を与えました。

病魔に苦しめられながらも演奏会を続けた彼の風貌は、常に黒の衣装を着ていたこともあり「悪魔」と呼ばれていました。彼自身、自らを「悪魔」というイメージをマーケティングに使っていた節もあります。
しかしこの曲に耳を傾けてみると・・・、たしかにヴァイオリン1台でこうした技巧を繰り広げるのはなんとも悪魔めいたものがあります。

そもそも、なぜかヴァイオリンは西洋史では「悪魔が演奏する楽器」となっています。
なんとなく人の心をかき乱すものがあるのでしょうね。




4.「交響曲第7番 未完成」

シューベルト作曲、「交響曲第7番 未完成」。昔は8番と呼ばれていましたが研究が進み、最近では第7番とされるようになりました。しかし昔ながらの呼び方にこだわる人は今も第8番と言い続けており、誤解を招きがちです。
本当に未完成に終わってしまった(シューベルトの場合、未完成に終わってしまった作品は多数ある)交響曲ですが、とくに第1楽章はどことなく聴く人を不安にさせるような、ただならぬ雰囲気が漂っています。

それもそのはず。この作品に取り組んでいた時、シューベルトは自分が梅毒に冒されていました。
まもなく自分は死んでしまう・・・、そんな予感がある時期以降のシューベルトの作品には溢れています。

ドライブをしていて、気がついたら心霊スポットに入ってしまい、しかも帰り道がわからない・・・。
この曲はなんとなくそんな雰囲気がしませんか?




5. フリーメイソンのための葬送音楽

モーツァルトはフリーメーソンに加入していたことはよく知られた事実です。
そのフリーメーソンのために書いた音楽がこれ。
「モーツァルトは子供っぽくて、ちょっとね・・・、」とお考えの方、とりあえず聴いてみてください。




おわりに

以上、私なりの主観を交えてハロウィンらしい曲をご紹介しました。

「そもそも作曲家はハロウィンのBGMとして使うことを想定していない」ような曲をあえて取り上げています。
ハロウィン向けBGM集はCD店でいくらでも売っています。
そのCDは「悪魔の」「妖精の」といったタイトルの曲が多いので、「いかにも」な曲ばかり選ぶと市販のCDと重複してしまいますので、あえて「ずらし」を狙って「暗い部屋で聴くとどことなく怖いよね」という曲を選んでみました。


「えらく主観的だな・・・」と思ったあなたは正解です。あえて主観的な路線を選んでみました・・・。