児童文学者、大塚勇三さんの訃報が伝えられました。享年97歳。

大塚勇三さんといえば、小学校の国語の教科書にも掲載されている作品「スーホの白い馬」が代表作。これはモンゴルに伝わる話を再話したもののようです。
その物語に登場する楽器である「馬頭琴」について調べてみました。

スーホの白い馬あらすじ

スーホの白い馬。この馬はスーホが拾って大切に育てていましたが、立派に成長したある日のこと、競争に出場し、見事優勝したものの、領主に奪いわれてしまいます。
馬は隙を見てスーホのもとへ逃げ帰りますが、その際に射られた矢の傷がもとで亡くなってしまいます。
その後、馬はスーホが見た夢に登場し、自分の死体を楽器に使ってほしいと告げます。

夢から醒めたスーホは楽器を作ります。その楽器が、「馬頭琴」(モリンホール)でした。

馬頭琴(モリンホール)とは

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(画像:ウィキペディアより)

ウィキペディアによると次のような解説がありました。

モリンホールは先端が馬の形を模した棹と、四角い共鳴箱、2本の弦から構成される。弦を支える駒が上下にあり、音程の微調整にも利用される。

本体は木材を用いる。本体の共鳴箱や棹の材質は製作者によって異なるが、内モンゴルではエゾマツやシロマツなどの松材を用い、モンゴル国ではシラカバを用いる場合が多い。旧来は共鳴箱の表にヤギや子ラクダ、子馬などの皮革を張っていたが、モンゴル国では1960年代にソ連の楽器職人D.ヤローヴォイの指導により、内モンゴルでは1980年代になってB.ダルマーやチ・ボラグらが中心になって、木製の表板を用いるように改良が加えられ、さらにf字孔や魂柱などの要素も加わった。

弦と弓はウマの尾毛またはナイロンを束ねて作る。ウマの尾毛の場合、低音弦は100-130本、高音弦は80-100本、弓は150本-180本程になる。
これを読む限り、f字孔や魂柱のようなヴァイオリンにも見られる設計を取り入れていることが伺われます。

f字孔は、ヴァイオリンの表面にある穴です。現物をどうぞ。

f

楽器中央部にfの字の穴がありますよね。こうした穴があることで音響的にもデザイン的にも、また内部の手入れをするときなど、様々な面でのメリットがあります。

魂柱(こんちゅう)は、楽器の内部に接着剤なしで立っている、文字通り木の柱です。楽器の表板と裏板をつなぐことで楽器が共鳴し、美しい響きを生み出す役目があります。

ヴァイオリンでは先端部分にスクロールが施されていますが、馬頭琴は文字通り馬の頭をあしらった装飾が取り付けられています。


馬頭琴の値段は?

楽天、アマゾン、その他通販サイトで調べたところ、安いもので1万円から。
プロを意識した作品ですと20万円程度で入手出来る模様です。

もしちょっと弾いてみたいかな、ということであれば1万円でもいいかもしれませんが・・・。
1万円でちゃんとした音が出るのか? 上達したとき、音色に不満を感じるのではないか? など色々疑問があると思います。

もし本当に弾くぞ! という気持ちになったときは、先生に相談してみるべきでしょうね。

馬頭琴は習えるのか?

ありました。教室が。(以下の情報は2018年8月時点です。)
宮地楽器渋谷教室。こちらでは馬頭琴の先生がいらっしゃる模様。心強いですね!
東京華楽坊芸術学校。大久保(東京都新宿区)と横浜中華街にあります。
橋本スタジオ。東京都杉並区。
一般社団法人モンゴルセンター。東京都中央区。銀座にあるので仕事帰りでも大丈夫??
sakura馬頭琴教室。千葉県佐倉市。
民族楽器コイズミ。京都市中京区。

マイナーな楽器ではありますが、調べてみればけっこう見つかるものですね。

まとめ

馬頭琴。小学生のころから知っていた楽器ではありました。
私も同じ弦楽器であるヴァイオリンを弾いていますが、馬頭琴のことはほとんど知りませんでした。
実演でも1度しか耳にしたことはありません。

今回調べてみて、馬頭琴の値段や教室が数多くあることなど多くの発見をすることができました。
弦楽器は、ギターのようにフレットがあると音を出しやすいのですが、ヴァイオリンのように押さえるポイントがわからない構造(フレットレス)になっているととても難しいものです。

馬頭琴も見たところフレットがない=音程をとりづらいものかもしれませんが、反面そうした楽器は音色を自分で工夫できるという魅力があります。

馬頭琴にチャレンジしてみたいという方、「今でしょ!」