「美しすぎる」政治家と言われているウクライナのユリア・ティモシェンコ。
2019年3月に実施される大統領選挙。だれが大統領にふさわしいかを尋ねた世論調査によるとライバル候補のポロシェンコを圧倒している模様。

そこでティモシェンコの経歴を調べてみました。

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(ティモシェンコ。画像:ウィキペディアより)

ティモシェンコの経歴を調べてみた

ティモシェンコは1960年11月27日生まれ、ウクライナ出身。ということは2018年8月現在、57歳ということになりますね。
1979年結婚ののち、企業勤務などを歴て1990年から石油・ガス関連の会社を経営するようになり、「石油王」ならぬ「ガスの王女」と言われるようになったそうです。

1996年には政界に進出。1999~2001年にはウクライナ副首相を務めます。

ところが・・・。

かつて「統一エネルギーシステム」社の社長を務めていたころの文書偽造、天然ガス密輸の疑いが持たれ、突然の逮捕。このときは嫌疑不十分で釈放されています。

その後も第10代ウクライナ首相(2005年)、第13代ウクライナ(2007年~2010年)を歴任。
しかし再び逮捕。このときはロシアとのガス契約に関する職権乱用がその理由となっていました。

さらには2013年には殺人罪で起訴されています。

・・・えらい「美しすぎる」という肩書の割にはブラックな経歴ですね。。。


それでもティモシェンコが支持される理由は?

日本では、一度なんらかの疑いを持たれた人が政界復帰というのはあまり聞いたことがないですよね。

たとえば細川護煕氏は首相在任時に東京佐川急便からの借入金疑惑が持ち上がり、「すでに返済した」と釈明していましたが国会で追求を受け、その後まもなく首相を辞任しています。

後年、東京都知事選挙に立候補していましたが、前任の猪瀬直樹氏がやはりカネの問題で辞任しており、その後任としてカネが理由で退陣した人を選ぶのは有権者もさすがに引っかかるものがあったのか、落選しています。

しかしウクライナでは見ての通り、逮捕された人でも大統領の座をうかがう勢いとなっています。

そもそも現在のウクライナでは、東部の紛争、公共料金の値上、失業対策、年金の支給額の少なさ、汚職など不満が渦巻いていることで知られています。

この不満が現職のポロシェンコ大統領に向かっている模様です。
もちろんこれらの問題は今に始まった話ではなく、すべてを現職の責任にするわけにはいかないでしょう。

しかし国民が現状の政治に失望しきっているのは事実であり、たとえ経歴に問題のある候補者であっても、もっとひどい政治家を留任させておくよりはよほどマシだ、と考えたとしても不思議ではありません。

そして世界の様々な場で「女性リーダー」が誕生しています。この流れに乗って、たとえ不安であってもティモシェンコを選んでみよう、といった心理が背景にあると見られます。

もちろんこの手の選挙はえてして現職有利ですので、現時点でNo.1候補であってもまだまだ予断を許しません。

ティモシェンコ「大統領」の誕生と日本

ウクライナは日本にとってもエネルギー政策の面では見過ごすことのできない国となっています。
ウクライナは将来的にエネルギー源として石炭と原子力を活用する計画であり、日本の経済産業省は2015年に、石炭火力発電所を最新型設備に置き換えることでエネルギー効率を改善できる政策を提案しています。

こうした日本とウクライナの関係がどうなるのか、大統領選挙によって少なからず左右されそうです。