今日はブラームスの作品を聴きたい、しかしどれから聴いていいかよく分からない、という方のためにいくつか作品をご紹介します。

これはいずれも有名で簡単に手に入り、また演奏会で取り上げられる頻度が高いことを基準に選んでみました。

ブラームス初心者のための作品~交響曲編

1.交響曲第1番

とても有名な作品ですね。ドラマ化、映画化もされた有名な漫画「のだめカンタービレ」でも登場して一躍有名になりました。
この作品はブラームスがベートーヴェンの交響曲を明らかに意識して作ったものであり、完成まで20年もかかったと伝えられています。

たしかにずいぶん苦しそうな雰囲気で始まりますが、ベートーヴェンの「運命」を思わせる曲調ですよね。



2.交響曲第4番

ブラームスは交響曲を全部で4曲作っています。最晩年の作品となる交響曲第4番は老境のブラームスの心情が吐露されているような作りになっています。
第2楽章の2つの主題に注目してみてください。一つは現在のブラームスの孤独な心を映し出しているようではありませんか? そして今一つの主題は過去を美しく回想しているかのようなロマンチックなもの。

第4楽章はなんと「パッサカリア」という形式で書かれています。これはバッハなどバロック時代の舞曲を念頭に置いて作曲されており、ブラームスの時代から遡ること200年前の形式に基づいていることを示しています。
古めかしい曲想に自らの心情を託していると言われています。




ブラームス初心者のための作品~協奏曲編

3.ヴァイオリン協奏曲
ニ長調という、まさにヴァイオリンのための調性で作曲されたヴァイオリン協奏曲。
ベートーヴェン、メンデルスゾーンと並んで三大ヴァイオリン協奏曲と言われています。

協奏曲といっても半ばヴァイオリンのソロを挟んだ交響曲といった重厚な趣のある作品となっています。
ブラームスらしい情緒が横溢する第一楽章をまずはお聴きください。




4.ピアノ協奏曲第2番
こちらもピアノ協奏曲という題名が付いてはいるもののピアノを交えた交響曲という雰囲気があります。
ブラームスといえば晦渋なイメージがありますが非常に明朗、堂々とした仕上がりとなっており、聴き終えた時には本当に「クラシック」の名にふさわしい作品だったと思うに違いありません。




ブラームス初心者のための作品~室内楽、器楽曲編

5.ヴァイオリン・ソナタ第1番
この作品は、第3楽章のテーマが「雨の歌」という歌曲から引用されているため、同名のサブタイトルが付けられています。
この作品は交響曲第1番を完成させた後に作曲されました。大作をついに仕上げた開放感からか、くつろいだ心情のブラームスを思わずにはいられません。

というよりむしろ、交響曲第1番は他のブラームスの作品と比べて明らかに威嚇的な仕上がりとなっており、交響曲作曲にあたってベートーヴェンの影がいかにブラームスにプレッシャーを与えていたかがうかがわれます。


6.クラリネット・ソナタ第2番
ブラームスが完成させた最後のソナタ作品であると伝えられています。
若いうちには決して作り出すことができない、「侘び寂び」や「枯淡」といった言葉を使わざるをえない精神世界が表現されています。

この作品はヴィオラ版、ヴァイオリン版も存在しており、とくにヴィオラ版はたびたび演奏会で取り上げられています。


7.3つの間奏曲
ブラームス晩年の心境をピアノに託しているのでしょうか。
音の数は決して多いとはいえませんが、一音一音に大変しみじみとした情感が込められています。
数年後に世を去るブラームスの辞世の句だと言ってもあながち的外れではないような気がします。


以上がブラームスをこれから聴くという方にとくにおすすめしたい作品となっています。
YouTubeで無料で聴けますので、ぜひどうぞ・・・。